『柔術とサーフィンと』アウトドアブランド勤務 岡 秀樹さんインタビュー
JUGEMテーマ:ブラジリアン柔術
今日も私の練習仲間を紹介します。我々の中では一番イケてるオヤジ柔術家です。
·お名前と年齢、所属道場、帯色をおしえてください。
岡 秀樹 おかひでき (44)トライフォース新宿 所属、茶帯
·どんなお仕事をされているんですか?
外資系アウトドアブランド、リテール部署にいます。神田にある店舗で働いています。
·リテール部署って何をするところなんですか?
リテールって横文字でカッコつけてますが、小売、販売部門でアシスタントマネージャーをしています。
·柔術歴について教えてください。
柔術は神戸にあるグレイシーバッハで始めて、歴は11年くらいになりますが関東に転勤になってトライフォースで再開するまでに3〜4年のブランクがありました。
·3、4年ぶりに復帰したときの最初の感想をおしえてください。
体力的にも筋力や持久力はもちろんですが全部落ちてて、ちゃんと染み付いていない技や技術も全く蘇らなくて…凹みました。染み付いている技もわずかですがありました。
ただゆーっくり失われた時間や柔術にまつわる事を今の最高の環境で呼び戻そうというのが当面の目標においていたので一から出直すつもりで始めたんですが、やはり茶帯を巻かせてもらっていて、他道場からの復帰でしたので勝手にプレッシャーも感じていました 笑
·どれくらいのペースで練習しているんですか?
練習ペースは週2回ですね今は。
·岡さんの年齢をきいてびっくりしたんですが、(44)柔術にはアンチエイジング効果があるとおもいますか?
そうそう44歳。マツコデラックスと同い年です。アンチエイジング効果、かなりあると思いますよ。中身も外見も、取り組み方にもよりますが。メタボな人でただ普通にスパーまでやれるくらいの練習量こなしてれば、単純に痩せると思います。
ただある一定まで行くと、止まるので練習こなしてるだけではそれ以上は望めないですけど。あと、なりたい体型のイメージとそれ用の筋トレと食事変えると一気に来ます、柔術は顔を変えます、顔つきというか、日々スパーリングこなす事でなんか闘争心みたいなんが顔に出るみたいです。
·どんなきっかけで柔術をはじめたんですか?
きっかけは当時30代、サーフィンをまあ真剣にやろうと波を求めていろんな土地に行ってたんですが、当時は地元関西でなかなか波に恵まれませんで…休みに必ずサーフィンが出来るかって言うとなかなか難しく、生涯取り組めると真剣に向き合うものの、身体はなまる一方だったので、サーフィン以外のスポーツというか一方波乗りしてもコンディション落ちないようにと鍛えてはおきたいなという思いまして。
さかのぼると小学生の野球に始まり、バスケ、アメリカンフットボールとずっとスポーツやって、それなりのレベルで頑張っていたんです、とくにアメフトはフィジカルの重要性を思いしらされまして、身体の鍛え方みたいなんはそこで覚えました。
サーフィンはまた全然違うんですが…あっ話し戻すと、サーフィンの為に身体鍛えると言っても、ジムよりは何か技術を学びながら、その為に必要な筋肉や柔軟性が欲しいし長続きするだろうなあと。
昔から怖いけど憧れのあった格闘技がいいなと、細くて強い、柔らかい筋肉、練習方法もカッコよく、習得すると人生に役立つものって事で考えたのがボクシングか柔術でした。
ボクシングはそのストイックな世界観、柔術はそこまで詳しくはなかったんですけど、UFCでも柔術出身選手も多かったですし、またボクシングとは違うシュールでストイック、ハードコアなイメージがありましたし、少しサーフィンとも文化的に絡む部分もあって興味を持っていました。
そう考えていた時に、当時の職場から徒歩1分のところにグレイシーバッハが出来て!これは運命だなと、すぐに入会しました。長くなりましたが、それがきっかけです。
·ハードコアなイメージがあったそうですが、実際やってみてどうでしたか?
やってみて、扉開いて足踏み入れたら、そうですね。かなり感じました。技術に関してはもちろん深いです、先に述べたように柔道との繋がりや歴史もなんですが、寝技の攻防でカウンターがあるなんて。とか、道着も悪そうなデザイン多いし、試合会場なんかも独特の雰囲気でした。
せっかくやるんなら、追い込みたかったですし、柔術のハードな側面の情報を取り入れてたのもありますね。今のオープンな感じよりも、実際10年前でも第3世代くらいなんでしょうか、三回くらい波来てるのに人口やジムがめちゃくちゃ増えた訳じゃ無いですしマイナーの域は良い意味でも悪い意味でも出ないんじゃないかと、広めたいと言いながら、限られた世界も嫌いじゃないので。
一番好きで、ハードコアだなあと思うトレーニングは道着懸垂でよくやってました。地味ですよね、モテないトレーニングですよ。
·柔術とサーフィンは相性はいいですか?
結論から言うと良いと思います。よくバランス感覚が…似てるみたいに言われますが、確かに波も人も自然のもんですし、サーフィンで言う乗ろうとする波は当たり前なんですが、どれも違う、大きさ、力、速さ、崩れ方、右向き左向き、あげたらキリ無いですが一個一個違うんです。
柔術もルールこそありますが、倒す、返す、締める、制すなどの過程で、相手が同じでも、全く同じ展開や動きは無いですよね、そういった仕組みの中で一個一個違う波や人に立ち向かうって所が似てるというか考え方として同じような向き合い方なのかなあと思います。
余談ですけど、欧米では特にカルチャー、ストリートってくくりでサーフィンやスケボー、などと並べて柔術がありますね。もちろんコアな格闘技なんですがそういう相性というか繋がりを感じる事はありますね、西海岸やハワイでもサーフィンと柔術やってる人多いですよね。ブラジルでは柔術家によるサーフィン大会もあって、ヒクソンさんやグレイシーファミリーも出てるんですよね。個人的にはそういうのも良いけど武道というかそのルーツみたいな所もしっかり抑えたいと思ってますけど。
·岡さんにとっての柔術の魅力を教えてください。
年齢性別問わず、また他のスポーツの経験なくても、生涯取り組んで探求出来て、コンスタントに成長を実感出来る所。
最初の敷居は低いけど、時間をかけて学ぶべき技術や心得が無数にあって、うまい具合、タイミングでそれらをクリア、習得出来ていく事で次に出来ることを欲してしまう中毒性みたいな感じ、実はそれらの事はコアな格闘技の先端な技術からルーツである柔道やレスリングの基本的なものまでいつの間にか学んでいる事とかでしょうか。
また、内面的には学ぶ場所にもの寄りますが少なからず武士道や礼儀など、体を合わせて行うスポーツ故に大切な部分も学ぶというか感じとれる事、一対一なので試合やスパーリングではどんな苦境に置かれても自分1人の体力、精神、知恵で乗り切る必要があるところとか。挙げれば切りないですね…とりあえずこの辺にしときます笑
·今後の抱負を聞かせてください。
そろそろ復帰して一年になります、現在の位置を確認する意味でも試合に出て行きたいなーと。後はおこがましいんですが、自分のやってきた経験やって立場を活かして柔術を広めて行きたいですね。出来れば子供の頃からやって欲しいですけど、大人でもちょい鍛えたいとか趣味持ちたいって人にも知って欲しいし、柔術通じて日本男児を育みたいですねえ。
ルーツっていう訳じゃないけど、特に地方にはすごい味があって歴史や情緒が滲みでている武道場や体育館併設された道場が無数にあって都会じゃ考えられない安い値段で1日借りられたりするんです。昔ながらの畳であったり、立派なんです町の柔道教室や剣道など行われてたり、でも全然使われてなくて。そういう何かが宿ってそうな施設が田舎には沢山あるし、所属や柔道柔術関係なく交流したり、多分外国の方も好きそうな雰囲気、歴史、ルーツなどを感じさせる場所なんで今後発展してきたらそういうツアーというか文化的な打ち出しとかも、やれたらなあとか漠然とですが思ってたりします。
·ありがとうございました。イケてるオヤジ柔術家 岡さんでした。
サーフィンやってる人は丘では、柔術をやろう。
- 2017.04.25 Tuesday
- 柔術と人
- 18:40
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- by 藤原