熊本ブラジリアン柔術道場 TATORU(タトル)道場見学

JUGEMテーマ:ブラジリアン柔術
タトルさんの道場見学動画です。





この朴訥な先生が教えてくれる熊本ブラジリアン柔術TATORU(タトル)

被災した道場。熊本TATORU(タトル)代表 高亀洋介インタビュー

JUGEMテーマ:ブラジリアン柔術

熊本遠征取材、最終回はTATORUの道場主、高亀さんに色々聞いてみます。



高亀洋介(たかがめ ようすけ38歳2016年5月現在
ブラジリアン柔術黒帯 熊本TATORU(タトル)代表




フジワラ:高亀さん。どうもこんにちは。今回当ブログのスポンサーになっていただきありがとうございます。TATORUの事は、前々から知っていたんですが、正直、私、高亀さんのことよく知らなくて、最初Lineで連絡いただいたとき、寝ぼけてて、目が悪いものですから、お名前を「高橋」さんと思い込んで、しばらく高橋さんって話しかけちゃっててすいませんでした(笑)。



高亀: いえいえ。前々からLet's Bjjさんには共感していたので、いつか取材に来てほしいと思っていました。今回震災があったからとかではなく、熊本の柔術シーンというのをもっと、いろんな人に知ってもらいたいと思って、お声かけさせていただきました。

フジワラ:ありがとうございます。では早速ですが、色々TATORUの事、高亀さんの事をきいていきたいと思います。よろしくどうぞ。

高亀:よろしくどうぞ。

フジワラ:えーっと熊本のBJJ事情、格闘技事情について知りたいのですが、格闘技人口は多いんですか?

高亀:BJJ以外はわかりませんが着実に愛好者は増えていると思います。

フジワラ:熊本のBJJ道場って他にもあるんですか?

高亀:常設道場はないですが、体育館でやっている道場はいくつかあります。

フジワラ:そうなんですね。ところで、 TATORUの前身は、パラエストラ熊本という名前だったんですか?

高亀:はい、パラエストラ博多の泊(とまり)先生が代表をされていました。ぼくの師匠です。

フジワラ:泊先生は今何をされてるんですか?

高亀:博多の代表です。

フジワラ:パラエストラ博多にいらっしゃるんですね。

高亀:はい、そうです。今は顧問という形で月に1度きていただいています。いつかまたパラエストラでまたやれればとも思っています。

フジワラ:何をですか??

高亀:パラエストラ熊本をです。

フジワラ:TATORUとはまた別に??

高亀:ぼくがやるのか今いる会員さんがやるのかはわからないですが必ず復活させる気持ちです。泊先生と約束しているので。

フジワラ:なるほど。そうなったらTATORUと競合しませんか?

高亀:ライバルがいないと発展はないと思っています。

フジワラ:それはそうですね。泊さんも熊本の人なんですか?

高亀:博多の人です

フジワラ:博多から、熊本に柔術を伝えに来たんですね。

高亀:はい、週に1度こられていました。

フジワラ:そんな感じだったんですね。高亀さんは、いつBJJははじめたんですか?

高亀:15年ほど前です。

フジワラ:歴長いですね!!ってことは2001年ころに始めたんですね。

高亀:東京で高専柔道やられていた方が熊本で寝技同好会を立ち上げられたのはきっかけですね。

フジワラ:それまでは何か格闘技かスポーツかやってたんですか?



高亀:何もやってないです。帰宅部です(笑)

フジワラ:どうして寝技を やろうと思ったんですか?

高亀:プロレス見るのが好きで、そんな中でも木戸修とか職人気質な技する人に惹かれてたんですよね(笑)

フジワラ:なるほど。当時はPRIDEとかまだ、これからって感じでしたかね。

高亀:はい、UFCの最初のやつ。あれは衝撃的だったのはいまだに覚えてますね。

フジワラ:総合をやろうとは思わなかったんですか?

高亀:寝技の展開の方が単純にかっこいいですよね。クールです(笑)

フジワラ:なるほど。それで、寝技の練習を続けていたんですね。熊本で柔術をやっていると、だいたい試合はどこでやるんですか?

高亀:福岡ですね。熊本は1年に1回連盟主催の大会が開催されています。それが開催場所が、くしくも益城体育館だったという、、

フジワラ:益城町総合体育館は、地元の柔術の聖地でもあったわけですね。

高亀:そうですね。

フジワラ:そのころから東京とかは、大会が多くていいなーとか思っていましたか?

高亀:年に2回ほど東京には試合にいっていたのであまり感じたことはなかったですね。

フジワラ:そうなると遠征費もバカにならないですよね。

高亀:そこが気になりだすと、きっと行かないと思います。なのであまり気にならなかったです。1日でも練習休むと関東の人たちと差が開きそうでそれが恐怖で365日練習やってました(笑)

フジワラ:すげーー。その時からの練習仲間ってまだいますか?

高亀:数人いますね。

フジワラ:たとえば、週に1度しか先生が来ないとなると、それ以外の練習時、テクニックはDVDとかから得てたんですか?

高亀:聞かなくちゃいけない内容を紙に書いてました。それ以外はひたすらスパーメインでゴングに書いてある技研したりしてましたね。

フジワラ:なるほど。DVDとかで自習とかはしない感じ?

高亀:まだDVDは今ほどなかった気がします。あとは泊先生が黒帯だったので、泊先生に勝てるようになれば近道なんだと思って泊対策を入念にやってた気がしますね(笑)

フジワラ:へぇ〜。先生対策してたんですね。その頃はまだ、DVDなかったんですね。

高亀:雑誌に書いてある技の流れをみて覚えるってのが地方の主流だったと思います。

フジワラ:そう考えると今はいい時代ですね。ただ、最近は技動画があふれていて、DVDやらYoutubeやらもう死ぬほどあるじゃないですか。そういう状況について、どう思いますか?

高亀:すてきなことだと思います。

フジワラ:なるほど。私は逆に情報が少ないほうが、ハングリーになって技を覚えやすいんじゃないかなって思ったりもします。情報が飽和していると、いつでも学べるからいいや。って思いやすいのかな。って。

高亀:そこにあぐらをかく、かかかないかは、人間性で、黒帯になるような人はいつの時代でも黒帯になるんだろうなと思います。なので黒帯は特別なのかなと。

フジワラ:なるほど。だから私は青帯なのか。

高亀:あくまでぼくの見解ですが(笑)

フジワラ:私なんか、ある時からテクニック動画見なくなりましたよ。次から次に出てくるので、クラスで学ぶ技を覚える暇もない。


高亀:ぼくは見るのが大好きです。今も寝技の魅力にはまっています。

フジワラ:ずーっと、そういうの見ていると、2001年ころと比べると何が変わりましたか?

高亀:競技者より愛好者が増えたと思います。

フジワラ:なるほどー。確かに、これだけ技が多いと、チョイスして自分らしさを構築する楽しさがありますよね。

高亀:けど愛好者にはこれだけ技が多いと自分らしさを構築するの大変ですよね(笑)

フジワラ:技だけ知ってて、使えないとカッコ悪いですしね。ところで、高亀さんはいつ黒帯になったんですか?

高亀:3年半前です。

フジワラ:誰に授与されたのですか?

高亀:泊先生経由の中井先生です。

フジワラ:なるほど。戦績とかはどんな感じですか?

高亀:昨年でいうと九州BJJリーグというので黒帯の部で1位でした。、、けどこれは広がりなさそうなのでいいです(笑)

フジワラ:おおーそうなんですね。九州一柔術が強い男!!!





フジワラ:それで中井先生に黒帯をもらって、道場を開こうと思ったんですか?

高亀:泊先生が約5年、週に1度こられていたのですが、結局人口がそんなに増えなかった。必要なのはまずは環境だなと思い、そこが始まりですね。

フジワラ:なるほど。それで常設道場TATORUを作ろうと思ったんですね。

高亀:パラエストラでもよかったんですけど、せっかくやるなら0から作ってみたかったので。

フジワラ:なるほど。ところで、最近までサラリーマンをされていたんですよね。

高亀:はい、そうですね。

フジワラ:何の仕事をされてたんですか?

高亀:JAの団体職員です。

フジワラ:具体的に何の仕事をされてたんですか?

高亀:営農指導といって農家に経営の指導だったりの業務でした。

フジワラ:おおーそうなんですね。ってことは経営の知識はすでにあったと。

高亀:農業部門に限りますけど(笑)

フジワラ:その仕事は長かったんですか?

高亀:16年です。

フジワラ:すごい。脱サラして、道場経営するのには勇気がいりましたか?



高亀:あまりないですね(笑)いつも思い立ったら行動するタイプなので。

フジワラ:なるほどー。

フジワラ:ところで、今回、2日にわたってTATORUで稽古させてもらったんですが、環境が非常にいいですよね。まず空気がうまい。そして、水道水がうまい。


道場周辺

高亀:はい、水と緑の都ですからね。水道水もかぶかぶ飲めます。

フジワラ:そして、TATORUはめちゃくちゃオシャレな道場だと思ったんですが、開業するにあたって、どういうところにこだわったんですか??



高亀:オシャレと言われることが多いですけど実はあまりそこにはこだわってなくて、どれだけ道場の敷居を下げるか、そこはこだわってます。あ、それと、何かやる時は必ずプロに頼むようにしています。PV作るにしても靴箱作るにしても。自分でやると細かいところが中途半端で結果ださくなるので。なのでDIYは決してやりません(笑)

フジワラ:そうなんですね。しかし、だとしてもかなりオシャレな道場だと感じました。オシャレで居心地もよいです。

高亀:音楽がいいのでしょうか?(笑)

フジワラ:そう。音楽といえば、動画には収めることができませんでしたが、かなりセンスの良さを感じましたよ。正直、道場の音楽って、またこれか。っての多いじゃないですか。割と先生の趣味丸出しっていうか。プレイリストが短いとか。

高亀:音楽もどういう音楽が一番居心地がいいのかかなり試行錯誤しました。

フジワラ:そうなんですね。

高亀:そこも工夫かなと思います。

フジワラ:いやー、ちょっと一歩先行ってるなって思いましたよ。









フジワラ:ところで、みんなが聞きたいと思うことを聞きます。今回、大きな震災がありまして、(まだ終わってないかもしれません。)何か変化がありましたか?

高亀:まわりの見る目ですね。今回支援物資、支援金等本当に全国の柔術家の皆様に支えら助けられたと思っています。ありがとうございます。しかしその反面、同情される道場はなんか不幸なので、藤原さんにありのままの現状を見ていただいて、意外と元気だよ!というのを伝えてほしかったです。レッツBJJのいつものノリで、大丈夫だよって言われると大丈夫な気になると思うんですよね、きっと(笑)

フジワラ:そうですね。私も、全然みなさん元気に練習しているので、びっくりしましたよ。ガラス割れてたり、道場の壁にはヒビが入ってますが、みなさんはもう全然明るくて。これが柔術の力か!って勝手に思いましたよ。





高亀:やはり前を向いて生きるしかないからですね。人って窮地に強いと思います。

フジワラ:初日に益城町を見てきたんですが、あの辺に住まれている会員さんもいらっしゃったんじゃないですか?

高亀:はい、何人かいますね。

フジワラ:家は倒壊しなかったですか?

高亀:二人全壊しました。ひとりはインストラクターやってもらっている時任でした。その時任は実家もつぶれ自分たちが住んでいた家もなくなってしまいました。けど、練習に復帰して来月開催されるコパサウスに出るっていうんです。全国の柔術家に助けてもらったから元気なところを見せたいそうです。
 
フジワラ:え・・・この間練習にいました?

高亀:この間はいなかったです。

フジワラ:今はどこか住むところを見つけられたんですか?

高亀:つい先週やっとアパートが見つかりました。自分のことのように嬉しいですね。

フジワラ:そうですか。よかったです。もう一人は??

高亀:もう一人は、新築半年で家が傾いてしまいました。まだ練習にこれてない状況です。

フジワラ: ・・・・そうなんですか。全壊してなくても、家が補修が必要だったりする人はほかにもたくさんいるんですか?

高亀:はい、それは大小含めると、ほとんどの人がそうだと思います。道場もそうですし。ただ、益城みるとなにも言えないですよ

フジワラ:益城町はちょっと想像を絶していました。それにまだ終わったかどうかもわからないじゃないですか。私がいる間も道場で一度揺れを感じました。

高亀:みんな一番怯えているのは余震ですよね。次またいつ本震なるものがくるかわからない。それは恐怖ですね。

フジワラ:私も311を東京で経験して、いつまでも生きていけるわけではない。と本能で悟った気がします。それから、なんか生き方自体が変わった気もします。今やれることをやってないと、いつ死ぬかわからないって。

高亀:わかります。




フジワラ:話を変えます。都会の柔術シーンについてどう思いますか?

高亀:環境がちがうのであまりどうも思ってないです。逆にどう思われているのか、こう思われるようにならなくては、という意識はあります。個人じゃなく道場として。 けどそんな質問されると都会の柔術シーンが気になってきました!

フジワラ:私自身熊本とはゆかりがあって、子供のころによく来てたんですよ。(祖母のうちが熊本なので)なので、今回、熊本でこれだけ熱く柔術をやっている人たちがいて、すごい感激しました。

高亀:木村政彦の生誕の地でもありますからね。


木村政彦(きむらまさひこ)=すごい強い日本の柔道家。海の向こうブラジルまで巡業にいって、無敗のグレイシー柔術の始祖、エリオグレイシーの腕を折った。その技こそ、今世界でキムラロックと呼ばれている技なのだ。そんで熊本出身。↑の本はマジで面白いのでオススメ。

フジワラ:そう!そうなんですよね。

高亀:そうなんです。

フジワラ:やっぱり、エリオを倒した日本人として、今でもブラジルで伝説ですからね。そう考えると熊本はブラジリアン柔術とゆかりがありますね。

高亀:はい、技の名前にキムラとついているくらいですからね。


↑キムラロック

フジワラ:熊本ってもともと格闘技が盛んな土地なんですかね。

高亀:熊本は部活文化というか、地方は部活が盛んなんですよ。宮本武蔵が山籠もりした場所もあったりと、熊本と武道はきっても切り離せないと思います。

フジワラ:柔術以外に部活的に、熊本の人がやってる格闘技って、たとえば何があるんですか?

高亀:合気道や空手も盛んですね 。

フジワラ:そうなんですね。 あと、やっぱり自然を利用したアクティビティもできそうですね。高亀さんは何かやったりしますか?



高亀:たまに山登りはしますね。熊本市内にも手軽に登れる山があるので。空気がいいので最高です。

フジワラ:ただでさえ空気がいいのに、さらに空気がいいんですね。

高亀:ですね。

フジワラ:正直、私はそこが一番うらやましいですよ。


ちょっと街から離れるとこんな感じ。

高亀:ぼくは熊本市しか住んだことしかないのでわからないですが、自分でも自分の環境は好きです。

フジワラ:都会って、人口も多いから柔術道場って人が集まりやすいじゃないですか。だけど、昨日見た限りTATORUは結構、会員さんも多いし、 ブラジリアン柔術っていうマイナーなスポーツでよくこれだけ集めたなって思いました。

高亀:そうですね。私はTATORUを、どれだけ敷居を下げるかにはこだわっています。 格闘技なんてやったことがない人が興味をもってくれるにはどうすればよいか。それをいつも考えてやっています。

フジワラ:なるほど。私的には、TATORUはやっぱり明るいデザインと、オシャレな空間。そして、人当たりのいいレッスン。これがよかったですね。 ただ一点、クラスが長い!!みんな、よくついていけるな。と思いましたよ。だって2時間半ですよ!?週3で練習している私でも、途中でばてました。

高亀:基本は1時間と1時間半ですよ(笑)

フジワラ:あれ?20時半から23時までやってませんでした?

高亀:あとはオープンマットの時間なのでみんな好きで残っているんです。19時〜20時の1時間コースと20時半〜22時の1時間半コースですね。

フジワラ:あーそうだったんですね。 にしても、ほとんど残ってましたね。深夜まで。

高亀:ほとんど帰らないですもんね(笑)  しゃべったりだらだらスパーしたり。

フジワラ:会員さんてどんな人が多いんですか?

フジワラ:選手志向の人はあまりいなくて趣味やカラダ作り、楽しむために柔術をやっている人が多いです。 今度、道場内でシックスパックチャレンジというのをやろうと思ってるんですよ。シックスパックになったら道衣プレゼントみたいな。シックスパックの基準が曖昧で面白いなと思っています(笑)




フジワラ:そういう企画楽しいですね。 なんか、TATORUの人ってすごい明るい人多いなって思いました。

高亀:ありがとうございます。 ほどよく、くだらなく楽しいのがいいなと思っています。

フジワラ:高亀さん的に、TATORUを今後どんなふうにしていこうと思っていますか?

高亀:強くなるには、ある程度の才能がいるというか、柔術は努力する才能が必要だと思うので、憩いの場にしたいですね 。大人が集う憩いの場。

フジワラ:なるほど。では、最後に熊本ってどんなところか教えてください。




高亀:ほどよく田舎。ほどよく田舎って居心地がはんぱなくいいんです。 あと食い物は美味いと思います。あと震災で崩れちゃったけど熊本城がかっこいいです。昨年姫路城に行きましたけど熊本城の方がかっこいいよ!って思いました(笑)  柔術は素晴らしい競技で何が素晴らしいって色んな楽しみ方があると思います。強くなりたい人、趣味、痩せたい、かっこつけたい、ライフワーク、そういうどの角度からでも楽しめてその人の人生が豊かになれるような道場になりたかとです。


フジワラ:最後にむりやり熊本弁いれてきましたね(笑) いろいろと今回はありがとうございました。

高亀: また遊びにきてください。また朝まで飲みにいきましょう。



フジワラ:押忍。TATORUも熊本も、本当にいいところでした。また必ず行きます!!



熊本でブラジリアン柔術、いやスポーツをするのなら、絶対TATORU(タトル)がオススメ!!

 

岩井洋一に聞きたい事 第三回 〜柔術新聞って何?〜

JUGEMテーマ:ブラジリアン柔術

最終章:柔術新聞って何?


と、ここまで2011年日本、ベリンボロ元年について語っていただいたり、
そもそもベリンボロとは何か?について、結構詳しく教えていただいたと思うんですが
最終章は、「で。柔術新聞って何?」という人の為に色々聞いていきたいと思います。

柔術新聞というのは、国内外のブラジリアン柔術のニュースを扱うブログです。
作者は岩井洋一さんで、昔は「ブス」さんと名乗っておられました。
2011年くらいから、一気に読者が増えたと思うんですが
やはり、当時誰よりも早くモダン柔術をセンセーショナルに扱っていたからではないでしょうか。
また、世界のブラジリアン柔術界の動きを伝えるメディアはほかにもあるんですが
岩井さんは海外での柔術家のゴシップをリアルタイムに伝えるところが
新しかったと思います。それは現在でも柔術新聞速報版という形でtwitter更新されています。

ー藤原
一番印象に残ったのは、ロイドアーヴィン事件の騒動ですね。この事件は簡単に説明すると
アメリカの柔術メガジムオーナーの”ロイドアーヴィン”って人がいるんですが
この人は、いかに無駄な事をせずに柔術強くなるか?みたいなことを追求していた人で
実際に生徒は強い人多かったわけで、あと商売もかなり上手だったみたいで
結構やり手ビジネスマンみたいな感じだったんですが、ある時に生徒がレイプ事件を起こしちゃって
そしたら、ロイドアーヴィン自体にも過去にレイプで逮捕されてたのが発覚して
格闘家なんつっても、人格も鍛えられてるわけじゃねーんだ。とみんなが思った事件ですね。
その一部始終を僕らは、柔術新聞から知ったわけですけど、







ー岩井
アメリカでは、いわゆるカルト教団的なものに対する恐怖にまで感情が発展していましたね。
完全に、イチ道場のゴシップではなくなりました。 それも当然かもしれません。
現役のアダルト茶帯選手が凄惨な事件を起こし、ロイドにも犯歴があり、
更に事件が明るみになった後もカルト的な状況が変わらず、ロイドの態度もほぼ変化なかったことが、
みなに衝撃を与えていました。 事件が婦女暴行ばかりだったので、真面目に柔術をやったり教えたりしている人達の中には、
一時自信を失ってしまった人も多いと聞きます。

ー藤原
コムロック先生のインタビューの時にも話題になりましたが、格闘家って厳しい訓練を乗り越える
から、人格的にも素晴らしい人が多いイメージがありますが、そうじゃない事もありますよね。
間違っている人に対しても強ければ妄信しちゃう弟子もいるわけで、それって本当カルトですね。
その事件を岩井さんが報じなかったら、国内では誰も知らないまんまだったと思いますし、
何よりもアメリカでの柔術の普及度というのが、日本とは桁違いですからね。
岩井さん英語の記事の翻訳上手ですけど、留学などされてたんですか?



ー岩井
もちろんパリに3年、ヘルシンキに5年ほど・・・・
まあウソですよ 受験英語オンリーです笑 Z会のパラグラフ・リーディング法を駆使してますよ。



ー藤原
なんかいい大学出てそうですもんね(後から早稲田と気が付く。)
そして、現在岩井さんは海外からムンジアルトップ選手、
特にミヤオ兄弟を国内に招聘して セミナーを開催したり、
柔術道着を作ったり、グッズを販売したり、国内の大きな試合は 大抵取材に行っていたりと、
もうどこに行っても見かける人になりましたね。


ミヤオ兄弟の胸につけたる柔術新聞パッチ。


近日発売!!柔術新聞オリジナル道着 ROPPONGI

ー岩井
いや、全然見かけないですよ。 なんかオーラの泉に向かって動くだけで、自分でも何やってるのかよく分からないし・・・。
ただ何が何でも、自分のブログやDVD、セミナー等を楽しみにしてくれている人の期待にだけは応えたいですね。
グッズってなんか売りましたっけ?? ガチで覚えてられないんですよね・・・。 老化がヤバイんですお。

ー藤原
ブレスレット。あ、あれは委託販売ですね。


ー岩井
あれは格好良かった。 その後続報を聞かないんですけど笑



ー藤原
柔術がらみのマーチャンダイズはもっといろいろあってほしいですね。
話変えますが、柔術新聞の面白いところは、やっぱり技解説ですよね。
もんのすごい細かく技を分析しているじゃないですか。
あと例えが非常にわかりやすい。どうしてここまで細かく分析して文章に
できるんですか?秘訣を教えてください。

ー岩井
いや、出来てないですよ笑!

ー藤原
いや、例えばセミナーとかDVDの煽りの文章とか読んでても、
問題意識を植え込むのがうまいというか、
セミナーにいけば何が習得できる!というのが非常に明確じゃないですか
あーいうのって、でまかせではかけないと思うんですよね。

ー岩井
それは自分の中で、各選手のムーブを分類化しておくんです。
ものすごく安直に言うと『この選手はナニナニ派』的な。
それをスタイルだけでなく、各ムーブにも適用するんです。
集めたサンプルをデータベース化させる時に、自分なりにタイプ分けするのは、
知識整理にとても役立ちます。
自分なりのラベルが貼ってあると、一瞬で引き出せますからね。
何かが欲しい時は、ラベル見てポンポン引き出すんです。
ただこれは、統計の総量がすくなかったり、タイプ分けの精度が低いと、
ただの偏見・レッテル貼りになってしまいます。

これを防ぐには、ひたすら選手の動きについて勉強する事だと思います。
ルールのある競技ですから、空飛んだり火を吹いたり、あまりに特殊なことやる人はいません。
ある程度決められた事柄に対する、選手のリアクションに習熟すれば、
その選手がどこに優れているかが分かります。
その部分が、我々のような一般人にどう作用するのか、それを考えていくんですね。
あと注意すべきムーブのポイントに関しては、僕はやっぱりその節々でなんか色が見えるんです。
だからそれをそのまま書いてます。
けどこれは僕が正しいという訳ではないので、なんか違ってたら軽く受けながしといて下さい笑

ー藤原
やっぱ勉強してるんですね。私には絶対無理だ!!
しかし、色が見えるっていいなぁ。

岩井さんは柔術界の江原啓之だな。

では、そろそろインタビューも佳境に入ってきたということで
今後の抱負を教えてください。

ー岩井
レーシックやりたいですね。

ー藤原
それを機にオーラが見えなくなったりして・・。
では岩井さん。今回はありがとうございました。

ー岩井

『ごきげんよう。』都内某所より。




岩井洋一に聞きたい事 第二回 〜日本でベリンボロを広めた男〜

JUGEMテーマ:ブラジリアン柔術


第二回 What is the Berimbolo?:ちゅーかベリンボロって何?

と、ここまでベリンボロを知っているだろう人向けに話は進んできたんですが
当ブログの読者なら、まったく意味不明な人もいると思いますので、
いまいちどベリンボロとは何か?を岩井さんに教えてもらって復習します。



●ベリンボロとは何か?

端的に言うと、こういう技です。



ご覧のように座り状態から、相手の脚を両足で挟んで、横回転して、
そこから縦に相手を振り落とし背後を取る技です。
また背後を取らなくてもレッグドラッグポジションという
かなり有利なポジションにつないだりして下から相手をコントロールするのです。

ー藤原
ベリンボロを語るうえで、モダン柔術というキーワードがあると思うんですが、
以前、今さら聞けないモダン柔術という当ブログの記事でも、
金古先生にかなりわかりやすく説明していただきましたが
その時の結論は、モダン柔術=いきなりバックをとりに行く技術
ということでまとまりました。岩井さん的に何か補足はありますか?




ー岩井
『モダン柔術』というのは、ハファエル・メンデスの技術体系を指して
カイオ・テハが作った造語なので、その意のとおり、
50/50・ベリンボロ・レッグドラッグを使用し、特にベリンボロとレッグドラッグの間にある奇跡的な、
今まで誰も考え付かなかった柔術競技最高レベルの相性を誇る連関性を運用する技術体系を指すと考えています。 

ちなみに、海外ではあまり『モダン柔術』という言葉は使われていないのが面白いですね。

ー藤原
え?そうなんですか。ってことは、向こうではモダン、クラシカルの切り分けは
あまりされてないってことなんですかね??

ー岩井
それはすごいされてます。 Classic, Old style, Old school,,, Modern Jiu-jitsuも意味通りますけど、
何が一番使われてるかな??? あんま通り名がない気が。

ー藤原
呼び方が統一されてないってことですね。

ー岩井
そうですね。



●ルールによって柔術は変化している?

ー藤原
ブラジリアン柔術、(競技柔術)は、ルールとともにそのスタイルを変貌させてきているという
認識は間違ってませんか?


ー岩井
そうですね、ブラジル人の競技ですから笑、あらゆる手段が考えられていえ、
みんなそこから自分にとって勝率の高い方法を選択している競技だと思います。

ー藤原
ちなみに昔のルールといまのルールどの辺が変わっているんですか?

ー岩井
ルーチの厳しい、緩い以外はそんな変わってないと思います。 ですのでルールと共にというか、
時代の感性と共にスタイルが変わっていく、といった感じでしょうか。 ギのレギュレーションは厳しくなりましたね。

ー藤原
ダブルガードって昔からあるんでしょうか?

ー岩井
時々なってますね。 強いもの同士だと、結構あった気が。
自分は西林浩平選手が似たような体勢になるのを見た事があります。

ー藤原
なるほど。ルールに対して有利なように、だんだんとモダン柔術になっていっていると
思っていましたが、そうではないんですね。
ダブルガードというのがモダン柔術の特徴かと思っていました。

ー岩井
ルールの中で、出来る事がドンドン増殖していったのがモダン柔術、そんな感じの印象を持っています。
ただその拡張部分が、いわゆるセルフディフェンスと関係ないことが多かったので、批判する人もいるのでしょうね。
ダブルガードがモダン柔術というのは合っています。 ベリンボロの名づけ親であるアンドレ・ガウヴァオンも、
ベリンボロはダブルガードの展開をより優位にするために作られたと言っています。
それまで膠着か足関くらいしかなかったダブルガードから、いきなりバックが取れる、
その革命がモダン柔術だったと思います。 なんとなくダブルガードになるのと、戦略的に、
ベリンボロという目的を持ってダブルガードになるのでは、これはもう全く意味合いが違いますからね。

ー藤原
あーなるほど。わかりやすい。




●ダブルガード 下下の攻防について

ー藤原
そもそも柔術では当たり前の、試合開始直後に二人とも座る。という
ダブルガード(二人とも防御状態)現象ですが、これって柔術を見たことない人からすると、
かなり変だと思うんですよね。格闘技なのに、いきなり座るって斬新ですよね。


(ダブルガードプル、又は日本語だと両者引き込みと言う。)


ー岩井
変態ですよ笑 けど実際のケンカって、もつれるとあんな感じになること多いですよねなにげに。
あそこまでもつれて、それまで誰も止めないのが条件ですけど。

ー藤原
そうですね。しかし、そもそもブラジリアン柔術の生みの親とされる、グレイシー柔術
では、モダン柔術は実戦では使えないから、クラシカルなやつを推奨する人もいますよね。
クラシカル柔術について、お聞かせください。

ー岩井
そうですね、どの辺に対しての意見が知りたいですか?

ー藤原
なんだろう。クラシカルな柔術ってどんなのなんですか?

ー岩井
モダン柔術を使わない柔術では笑 上を取って勝つスタイルなことが多いですね。

ー藤原
やっぱまずはクワガタタックルから、相手と寝技にもつれ込んで
そこからパスしてマウントして十字かチョークみたいなやつですかね?
ストリートファイトで有利とされていた動きの流れを汲んでいるものなのかな。
と思っています。また、総合でも上を取るほうが有利とされているので、
それに直結しているのかなともおもいますね。

ー岩井
あはは! けど柔術家が考えるケンカの必勝スタイルって、それですよね。
自分も、もしケンカしなきゃとかになったら、そうやると思います。
というかそれしか思いつかない笑 モダン柔術の利点として「力が強くなくても勝てる」的なのがありますが、
考えてみれば上記のクラシカルスタイルも、ケンカにおいて力がそこまで強くなくても、
戦略で勝てる可能性がありますよね。ホイス・グレイシーが証明したように。
ですので、クラシカルスタイルも、そういう場面において、非常に理に適った、
相手の力を封じ込めるスタイルなんだと思います。


(世界にグレイシー柔術を最初に知らしめたのは、ホイスグレーシー。)

ー藤原
なるほど。やっぱりクラシカル柔術が好きな人(たぶんその人たちはクラシカルというくくりがきらい。)
は柔術は喧嘩に有効!という考えがが根底にあるんだと思います。私もそういうロマンがありますし。

ー岩井
結局向いてる方向が、良く言われますがクラシカル柔術はフリーファイトや
バーリトゥードやケンカ的な場面、モダン柔術は大会、ということなんだと思います。
クラシカルなスタイルの人がケンカ好きというのでは全然ないですよ笑
そんなの聞いた事ないです笑。根底にある哲学という部分で、ですね。
ただ、より高度な運動能力を必要とするモダン柔術ができる人は、
単純に生物として強い人も多い印象を受けますね。以前流行したケンカ動画でも、
色々な技使いまくってる人がいました。ガタイ良くて、複雑なことも出来る人なら、
まあそりゃケンカ弱い訳ないですよね笑

ー藤原
なるほど。
ところで、さっきおっしゃった、モダン柔術の利点として「力が強くなくても勝てる」っておっしゃったのを
もう少し突っ込んで教えていただけますか?似たようなことを芝本先生もおっしゃっていました。



ー岩井
これは難しいですねー。 メンデス兄弟のバック哲学が、『スイープして上になっても、
身体が大きかったり力が強い相手だと跳ね返されてスイープされちゃう』
という危険性から、
いきなりバックを取る手法を選択したことを鑑みるに、確かに体力差をカバーする技術ではあるのですが、
結局メンデス兄弟も階級1位を誇るハイパワーの持ち主だった訳で笑、
絶対パワーを覆せるという訳ではないという印象を受けます。
ただ、今まで発見されていなかった物理法則をたくさん使う分、その余地が多い、とは言えると思います。

ー藤原
ほー・・。(ちょっと青帯の私には意味がよくわからない。。。)




●ベリンボロの語源

ー藤原
ところでベリンボロってどういう意味なんですか?語源を教えてください。


ー岩井
以前はおもちゃの名前と言われていましたが、調査が進むにつれ、ポルトガル語で「ゴチャゴチャ」とか、
そういうスクランブル的な意味の言葉からアンドレ・ガウヴァオンが命名したそうです。
ガウヴァオンも筋肉サイボーグになる前は、ああいう足挟んで回転するような柔らかい
トリッキーな動きたくさんしてて面白かったんですけどね。

ー藤原
楽器のビリンバウだとか、スパゲッティーをフォークで掬うとか、
なんかそういう事も言ってませんでした??どこかで読んだ気が。。。
ていうか、私のソースは柔術新聞しかないんですが・・w

ー岩井
そう、おもちゃだか楽器だかのビリンバウだか、そういう説が最初でした。
僕もそれグレイシーマガジン読んだだけですよ笑

ー藤原
岩井さん本当、なんでも詳しいですね。そういう海外柔術メディアの翻訳者としても、柔術新聞は
かなり先を行っていて、柔術家のスキャンダルだとか誰それが、どこに移籍したとかも常に情報発信してますね。
それって岩井さんだけじゃないですか?

ー岩井
他の方のことは良く分からないですねー。 僕はゴシップが好きなだけです笑 ただ、
海外の柔術界も同じ趣味の人が多いので笑 それに付いて行きたいというのはあります。
世の中どんなことでも、人が知ってて自分が知らないのは不利であると考えています。



●ベリンボロは難しい?

ー藤原
ところで、ベリンボロって難しくないですか?特に私のように体が硬い人間には。
あと芝本先生のビデオ本にもある通り、今ってベリンボロって一発技じゃなくて
ベリンボロという体系みたいになっていて、コンビネーションありきですよね。


ー岩井
ベリンボロは難しいですよ。 僕も身体を壊しましたし笑。 あれが出てきたことによって、
柔術がよりプロフェッショナルな方向に進んだことを痛感しましたね。
つまり才能が無いとフォームすらできない技が出てきたということです。
世界のアダルト黒帯戦線で、単発ベリンボロで返せるのってハファエル・メンデスとミヤオ兄弟くらいでしょう。
その体系こそが、ベリンボロルート、もしくはレッグドラッグ・ルートと呼ばれる、
柔術史上屈指の相性を誇るコンビネーションですね。

ー藤原
ベリンボロルート??レッグドラッグ・ルート??
なんですかそれ?私にもわかりやすく教えてください。

ー岩井
ベリンボロって足引っ掛けて逆さになりますよね。 その時点で、そこからめくってバックを取る、
もしくは途中で起き上がってレッグドラッグでパスを取る、こういう選択肢ができるじゃないですか。
こういうのをベリンボロ・ルート、もしくはレッグ・ドラッグ・ルートと呼ばれることがあるのです。
上記は一番単純な繋がりですが、ベリンボロとレッグドラッグ、
この二つのフォームって両方「入口」と「出口」になれて、延々繰り返すことが出来るのです。
ミヤオ兄弟がやってるようなヤツですね。 そういうのを指して、
「Oh、ミヤオがまたベリンボロルートを行ったり来たりしているぜ」みたいに使うんですよ

ー藤原
かっこいいー。そういう合言葉を使ってるんですね。
しかし才能がないとできない・・・ってのは柔術のプロフェッショナルな方向を示しているというのは
気が付きませんでした。岩井さん。ジャーナリストっぽいですね。

ー岩井
とんでもない、自分はただのアホですけど、競技が大きくなれば才能に依拠する部分が増えて行くのは当然ですからね。
僕が今から「仕事やめて体操で金メダル取る」って言い出したら、周囲は必死で止めるでしょう。
「努力すれば成功する」という部分が減っていくのは寂しいですけど、誰でもイチローになれる訳じゃない、
ということにはなんの不思議さも覚えませんから、競技として自然な進歩だとは思います。

ー藤原
いや、いい意味で私はベリンボロをあきらめられました。これからはベーシックに精を出します。


●ベリンボロはできなきゃダメ?

私のようにベリンボロあきらめてる人もいるでしょうし、
流行ってるから逆にやりたくないっていう人もいると思うんですが、どう思いますか?


ー岩井
「趣味でやる分にはなんでもOKですよね。アメリカには『柔術着なんてキライ』って人すらたくさんいますしね。
ベリンボロ知ってるだけで上等過ぎですよ」


●ベリンボロ教材あれこれ

ー藤原
実は私は結構ベリンボロ教材持ってる方ですが、岩井さん的にはどれがオススメですか?


岩井
「ベリンボロは現在ミヤオ兄弟に代表されるように、あらゆる所からいきなり出来て
ナンボのところがあるので、それを教材化するのはかなり至難だという印象をもっています。
日本で初めて体系的にベリンボロを解説したのは、加古選手による
柔術魂 Vol.8 (晋遊舎ムック)ベリンボロ特集ですよね。これは非常に分かりやすいので、
ベリンボロとそこからの基本的な派生は、これで大丈夫なのではないでしょうか」



○以下藤原が知っている範囲のベリンボロ教材

サミュエルブラガ:オリジナルベリンボロDVD


ブラジリアン柔術ベリンボロ2700円


柔術魂 Vol.8 (晋遊舎ムック)(加古拓渡選手によるベリンボロ特集付録付き)

ミヤオ兄弟 ザベリンボロ&ビヨンド

キーナンコーネリアス ブレイクスルー柔術コンセプト(この中の一部)

※あとジャンニグリッポのDVDもあるけどあれは、ちょっとだけしか入ってない。



●ベリンボロと言えばだれ?
ー藤原
ベリンボロの使い手は多いと思いますが、誰が有名ですか?


ー岩井
そうですね、本家はメンデスなハズなんですけど、使用頻度がケタ違いなので、
どうしてもミヤオ兄弟の印象が強いです。あとはやっぱり加古拓渡選手ですね

ご存じミヤオ兄弟。ベリンボロ基地外。


国内でベリンボロといえば、加古選手


そして私の師匠芝本幸司先生。


ー藤原
なんかこの間みた動画でジョアオミヤオが、マイキーとかいう少年に負けてたんですが
マイキー君はどうなんですか?

(ミヤオが小さな少年に負けた!?私はこの試合を見てそう思いました。)


ー岩井
マイキー君は黒帯になったばかりなので、まだこれからですねー。

ー藤原
彼のスタイルの特徴を教えてください。なんか私の目からみると、完全に意味不明です

ー岩井
マイキーのスタイルはむしろ正統派だと思います。 とても整合性が取れていて、
ミヤオ兄弟みたいに暴力的な柔軟性がない分より理に適っているというか、端正な印象を受けますね。
マイキーは「アメリカン・ミヤオ」と呼ばれることもありますが、
ベリンボロに関する直接の影響はセミナー受講以来メンデス兄弟なので、
ミヤオ兄弟のように「100回仕掛ければいつか崩れる」みたいなとにかく喰らわすという感じではなく、
メンデスのように「1回を通す」という感じな印象を受けますね。 ベリンボロだけでなく、
バックを取る技術全般が非常に優れていると思います。

ー藤原
なるほど〜。

ー岩井
多分ミヤオよりマイキーの方が歴長いので、洗練さが出てるのかなとも思いますね。関係ないかもしれませんが。

ー藤原
え?そうなんですか?

ー岩井
ミヤオ兄弟って柔術歴で言えば僕と変わらないんですよ・・・。 そこがヤバイんです。
無理やりあそこまで仕上げたんですよ。 マイキーは多分2倍くらいですね長さ的に。

ー藤原
ベリンボロ強化人間ですね。


(写真はグーニーズのマイキー君。知ってるかな?)



ー藤原
ミヤオって、よくトーホールド結構はいってんじゃないか?ってことありますが
あれ痛くないのか、本人に聞いたことってありませんか?

(こういう展開がよくある。)


ー岩井
ありますよ。痛いって言ってますし、実際痛いと思います。 けどあの人達、足がおかしいんですよ。
象の足みたいで、足首がほとんど無いというか。特にパウロがヤバイです。
どうやってああなったんだか分かりませんが、普通の攻撃はそう簡単に効かないでしょうね。
ヒールも我慢して、トーホールドも耐えまくって、
この前ジョアオがやっとケガっぽくなった時なんか安心しましたよ。
けどあの人達はケガしても別に関係無いんですよね。休むとかタップするとか選択肢にないという。

ー藤原
痛覚がどうかしてるんですかね

ー岩井
なんかそもそも足の甲が、普通の形してないんですよね。 ボッコボコで常時腫れ上がっていて・・・。
いわゆる「バカ足」という状態がありますが、あれの強化版みたいなのではないでしょうか。
ジョアオが最近あまりにも疲労が蓄積して、トーホールドよく取られる印象が出てきましたが、
元々はあの人達そんなに取られないんですよね。その上、足と頭がおかしいので、足関節は効かないという。

ー藤原
なんか、ミヤオ兄弟の強さってベリンボロが、どうこうって以前の話ですよね。

ー岩井
ベリンボロも、メンデスみたいに「ここ!」って所でやるタイプではなく、頃合なんか見計らわないで、
使いまくって相手の隙を誘発してますから、かなりタイプが違うと思います。
ベリンボロという劇薬を常用してる感じですね。
「強くなりたい→どうすれば一番早く強くなれるか?→一番強い技を身に付ければよい
→じゃあベリンボロ→難しいとか関係ない1日中練習する」って感じで、
ベリンボロを主武器に磨きまくってきたという印象ですね。

ー藤原
なるほど。なんか柔術新聞読んでる気がしてきました。

●ベリンボロはまだ使える?〜最近のルールの改変について〜

ー藤原
最近ダブルガードだと20秒経ったら立ちから再スタートみたいなルールになったと思うんですが
それで、ベリンボロとかモダン系のファイトスタイルは不利になったんですか?


ー岩井
ルールの改変で影響を受けたのはダブルガード状態なので、ベリンボロの技自体には影響がないのです。
ただ時間が短くなったので、ダブルガード状態からの仕掛けには工夫が必要になりました。
ミヤオ兄弟を例に取ると、時間オーバー気にせずベリンボロ取れるまでダブルガードし続けるとか、
足関節かけてる風を装ってストップされないようにするとか、力業この上ないですが笑。
根本的な解決になってなく、ただの偽装工作ですね笑。けどムンジアル優勝しちゃったので、
それで良かったのでしょう笑。個人的にはルール改正よりも、
みんなが知ってて掛かりにくくなっている事の方が影響大きいと思います。
だって本家を一番ポピュラーなメンデスとしても、登場から6年くらい経ってますからね。
もはや立派な古典技だと思います

しかし、ベリンボロは2015年の今になっても、明確に防ぐ方法がいまだに無いですからね。
もちろん有効な対応策はありますし、個人能力で頑張って防ぐ人もいますけど、
構造的に「こうすればOK」という防御が今になってもない。 
2011年当時はもう、やられたらおしまいレベルでしたね。 練習方法もあまり分かっていなかった。 
僕もメチャクチャなやり方して腰を悪化させました笑。 今はその人それぞれのベリンボロを競う時代ですね。 
やり方みんな違って、「マイベリンボロ」を持ってる時代というか。 そして派生技とのコンビネーションですよね。 
ハファエル・メンデスが考え出したベリンボロとレッグドラッグによる新しい物理原則、
この応用度を競う時代になっていると思います。

ー藤原
ありがとうございます。勉強になりました。

第二回ここまで。次回最終回です。


| 1/2PAGES | >>

Let's Bjj オンラインショップ

letsbjjonlineshop
オリジナルグッズ販売しています。

おすすめ道場

プロフィール

柔術家がよく見るページ

マスト

Scivation XTEND / サイベーション エクステンド (レモンライム 1kg)
Scivation XTEND / サイベーション エクステンド (レモンライム 1kg) (JUGEMレビュー »)

世界の柔術家、御用達BCAAサプリ SCIVATION XTEND おそらく普通の人はこれ1つで1年持つでしょう。これ飲んで強さを加速させよう。私はレモンサワー味一択です。

マスト

ブラジリアン柔術教則本 DVDつき
ブラジリアン柔術教則本 DVDつき (JUGEMレビュー »)
早川 光由
柔術の基礎を学びたかったらこの本を買ったほうがいいです。ただし、本気で学びたかったら実際トライフォースに来て学んだほうがいいです。本では気が付かない驚くほどのディティールを詰めて教えてもらえますし数年やってる私でも毎回新しい発見があります。ここに書いてあることだけで紫帯くらいまでは優勝できる。と言っている人もいました。ちなみにこれはトライフォースのベーシックカリキュラムの教則にもなっている本で、トライフォースネットワークのインストラクター資格が欲しかったらすべて再現できなければいけません。これから柔術を始める方は持っていても損はないでしょう。数多とある柔術の動きを、基礎はこれだ!とこの1冊にまとめ上げた早川先生はすごいと思います。あの技はないの?というのもあるかもしれませんが、あえてこのようにまとめているのです。また、一つ一つの技は技として有効だと教えているわけではなく、意味のある動きの集大成である。と先生に聞きました。どういうことかというと、今後覚えていくであろう技にも、きっと含まれている動きで、それは柔術の効率的な身体動作のエッセンスの集大成を意味します。

マスト

ブラジリアン柔術ベリンボロ
ブラジリアン柔術ベリンボロ (JUGEMレビュー »)
芝本 幸司
師匠の本がついに発売。ぶっちゃけ初心者向けではないですけど、モダンの動きを取り入れたい方にはオススメです。個人的には、もっと芝本エピソードを盛り込んでほしかった。芝本先生は文才も結構あるんです。ベリンボロコンセプトは、現代の競技柔術では、多用されていますし、これを知らないとガンガンかけられてしまうでしょう。この本に書いてある技術は、芝本先生編のベリンボロで、巷にはこれ以外の使い方もあると聞きます。是非ともこれを見て分析の一助にしたり、自分なりのルートを作ってみてください。ちなみに、僕はベリンボロは習えばだれでもできる技だとは思いません。ベリンボロ向きの体型や体の柔らかさ、もっといえばセンスが大きく占めていると思います。選ばれしものしかできないんです。それを追いかけるロマンがあるのでしょうね。

目次

このブログは時系列に読むのががおすすめです。 始めて来た方は以下の目次順にお読みください。

Fujiwara other works

ブラジリアン柔術道場がブログで人を集める方法
ブラジリアン柔術道場がいかにして、ブログで集客するかを教材化しました。
crossamerica
2016年に行ったアメリカ横断レポです。
notelogo
柔術以外のことを書いたりしています。
Facebook
私のフェイスブックです。気軽にフレンド申請してください。
soundcloud
実は音楽も作っています。テクノとかゲーム音楽です。

PR

カテゴリー

アーカイブ

最近のコメント

その他

mobile

qrcode